会長挨拶
第97回日本感染症学会総会・学術講演会 会長挨拶
第97回日本感染症学会総会・学術講演会
会長 四柳 宏
東京大学医科学研究所 先端医療研究センター
日本感染症学会は1926年(大正15年)に当時東京市立駒込病院長で在られた二木(ふたき)謙三先生が中心となり、日本伝染病学会として設立されました。その後、1974年に社団法人、2013年3月からは一般社団法人日本感染症学会として現在に至っています。この伝統ある学会の学術集会を担当させて頂くことに心から感謝申し上げます。
学会のテーマは”感染症・化学療法 新時代への挑戦 点から面へ”としました。2023年からは日本感染症学会・日本化学療法学会は毎年合同で学術集会を行います。今回の第97回総会はその記念すべきスタートを飾る学術集会です。学術集会に参加することで私たちは新たな人とつながり、臨床や研究のヒントなど多くのものを得ることができます。皆様一人一人にそうした恵みがあることを願っています。
2023年4月は新型コロナウイルスの発生から3年4か月後にあたります。世界中が試行錯誤しながらこの感染症と向き合い、現在にいたっています。ウイルス株・宿主要因による病像の多彩さ、並存する様々な疾患・後遺症など十分解き明かされていない問題が数多く残されています。診断薬・治療薬・予防薬も増えてはきたものの、ウイルスが新たな変異を獲得する度に方針の修正を余儀なくされています。皆様とお会いする頃の状況は想像もつきませんが、落ち着いて対処できるようになっていることを願っています。
新型コロナウイルス感染症、それに伴う生活様式や環境の変化は、夏場におけるRSウイルス感染症、原因不明の小児肝炎、サル痘、南半球でのインフルエンザの急増など、新たな感染症の流行につながっています。こうしたダイナミックな変化の中、私たち感染症を学ぶ者は、社会に対してもそれぞれの役割を果たしていくことが求められているように思います。
いまだパンデミックの渦中にあり、思うように任せないことも多いですが、やっと学術集会に現地参加することの楽しさを感じることができるようになりました。会員一人一人に”参加してよかった”と思える学術集会を目指して参ります。春爛漫の横浜でお会いできるのを楽しみにしています。
第71回日本化学療法学会学術集会 会長挨拶
第71回日本化学療法学会学術集会
会長 吉田 正樹
東京慈恵会医科大学 感染制御科 教授
この度、「第71回日本化学療法学会学術集会」を担当させて頂くこととなりました。多くの諸先輩の先生方が作り上げてきた伝統ある本学会の会長を務めさせて頂くことは、身に余る光栄であり、心より感謝を申し上げます。
2023年4月28日(金曜日)・29日(土曜日)・30日(日曜日)の3日間の日程で横浜みなとみらいにあるパシフィコ横浜ノースにて開催させていただくこととなりました。本学会は、今までにも日本感染症学会と合同学会として開催してきた年もありましたが、第71回以降は、毎年、正式に合同学会となることが決まりました。その記念となる第1回目の合同学会での本学会での会長を担当することとなり、身の引き締まる思いでおります。第97回日本感染症学会総会・学術講演会の会長である東京大学医科学研究所の四柳 宏先生とともに、鋭意準備を進めております。
合同学会のテーマは、『感染症学、化学療法学、新時代への挑戦~点から面へ~』と致しました。両学会が合同学会を行う新時代とCOVID-19を乗り越えての新時代という意味を込めて、また1つの研究(点)から線へと繋がり、さらに広がりを持った面へと診療、研究が拡がっていくことを希望して、テーマを決めました。
COVID-19の影響も予想できない現状であり、現地参加とWEB参加のハイブリッドでの開催を予定しております。本合同学会が、会員の皆様にとって、臨床に役立つ情報を得ること、更なる研究の発展に繋がること、研究者間の交流に繋がること、さらには医療従事者のみならず一般市民への情報発信となることを心から願っております。
会員の先生方におかれましては、多くの演題登録をいただき、活発な討論をお願い致します。多くの会員の皆様のご参加を心よりお待ち申し上げています。